こんにちわ、いくーんです。
「君の名は」のレンタルが開始されたので、考察やら感想やらを書いてみたいと思います。
目次
まず、初見で「君の名は」を見た感想
おもしろい!感動!キレイ!謎!みたいな感じでした。
神木君の声優もいいよね、みたいな。
長澤まさみ感ないよね、みたいな。
でも、最終的にはいまいちよくわからんかったな・・・みたいなところなんです。
だから、二回目を見ないといけないなと、思わずそう思わせる作品。
ただ、やみくもに二回目を見させるのではなく、ちゃんと一回目も成立して楽しめる。
そんな意味でも大変素晴らしいと思いました。
そうですね、僕の中では近年見た中でも評判以上にダントツで面白かったです。
そして、「君の名は」マラソンがはじまる。
疑問を洗い出し、結びつけていく為にメモを片手に映像を見ていきます。
まず思ったのは、「映画館で見た人絶対わからんやろ」ってところです。
考察はレンタル開始からがスタートのような気がしました。
そして、気づいた大きな製作者のトラップです!
すごいな作者と思わされる、まんまと泳がされるとはまさにこの事です。
大きなトラップは2つです!
そして、時々に出てくる数字がとても重要。
作者の狙った大きなトラップ1
まず、1つ目のトラップ、それは、この物語は二人が「入れ替わっている」という設定になっています。
なぜなら、作中で何度も「入れ替わる」という表現が出ています。
しかし、これが大きな罠!
実は、これは入れ替わりの現象ではなかったのです。
これは「一方通行の乗り移り現象」だという事です。
作者の作った大きなトラップ2
そして、大きなトラップ2つ目、それは「瀧くんと三葉は同い年ではない」という事です。
順番に解説していきます。
「入れ替わり」ではなく、「乗り移り」の根拠
まず、「入れ替わりではなく、乗り移り」だという事ですが、順番にみていきます。
物語の最初は、三葉イン瀧くんで、おっぱいを触るところから始まります。
そして、すぐに、翌日の三葉イン三葉のシーンに切り替わります。
その時、学校にて、みんなから「昨日はおかしかった」という報告を受けるのです。
そして、ここで重要なのは黒板の隅にかかれた日付。9月3日と書かれています。
すなわち入れ替わり(※乗り移りだけど、これからもあえて入れ替わりと言います。)が起きてたのは9月2日であるということ。
そして、場面は変わり、瀧くんイン三葉で瀧くんの部屋から始まります。
向かうは神宮高校、張り紙には2016文化祭の文字。
そして、携帯電話に映った日付は9月5日なのです。
彗星が落ちるのは2013年10月4日、すなわち最初に、三葉イン瀧くん、になったのは2013年9月2日、瀧くんイン三葉、になったのは2016年9月5日。
まったく同時でもなければ、同い年でもない、そう、三葉は瀧くんの3個上なんです。
だから、ラストのシーンでも瀧くんは就活しているが、三葉はすでに社会人の25.6歳なのに、夢にみた彼を探し続けて夜な夜な思い出して泣いていると、まあまあ痛い状態なのです。
物語中でも意図的に「同い年の高校生」というナレーションがはいっているのです。
これは罠ですね。
そして、ここでまた重要なポイントです。
瀧くんイン三葉、の時に三葉は思い出します。
2013年9月3日の、入れ替わりの終わった後に、教室のノートで「お前はだれだ」の文字を発見したことを。
ちょっとまった!これが巧妙な罠!
今、瀧くんイン三葉、で2016年9月5日に瀧くんの部屋で2013年9月3日の「お前はだれだ」を思い出してるのは2013年9月2日の三葉ですよね。
どうして2013年9月3日の出来事を彼女は知っているのでしょうか?
仮説)この物語は、AとBの2013年と2016年の世界が入り乱れるパラレルワールド
この物語の核心をテッシーが解説してくれています。
初めて入れ替わりのあった昨日のことを覚えていない三葉に対して、テッシーがずばり「それは、前世の記憶、またはエベレット解釈にもとずくマルチバースに無意識が接続」と言ってます。
エベレット解釈とは調べても難しかったですが、ようはパラレルワールドみたいなことだと思います。
オカルト好きのテッシーが持ってる本にも「他世界解釈」と記載されている。
そう、まさに、これが答えなのではないか?とも思います。
すなわち、この世界はパラレルワールドなのだという事です。
そして、終盤、瀧くんもこう言ってます、「彗星が落ちる前、3年前のあいつと俺は入れ替わってたってことか?時間がずれてた?」と。
瀧君「お前に会いにきたんだよ、大変だったよ、お前すげー遠くにいるから」
確かにすげー遠いわ
ここで、図で説明します。
上の図のように、AとBの世界、そして、2013年と2016年があたかも一緒のようにかつ、おもしろいように表現されているのです。
ちなみに、三葉は口噛みの巫女をしたあと、「もうこんな町いややー!こんな人生嫌やー。来世は東京のイケメン男子にしてください!」と言っています。
これを言ってるのはAの三葉ですが、事実、彗星が落ちて死んだ後、イケメン男子に乗り移っています。
うるう年に隠された巧妙なトリック
奥寺先輩と瀧くんがデートの日、三葉は泣いています。
そして髪をきりますね。
まあ、それはよしとして、ここで奇妙な現象が起きています。
10月2日の二人の日記の中で、三葉よりメッセージで「明日のデートが終わる頃には彗星が見えるね」というものがあり、空を見上げた瀧くんは飛行機を見つけます。
「彗星なんかねーじゃんか」という意味で、空には飛行機だけが飛ぶ描写がされているのですが、それもそのはず、この日は三葉が書いた日記の翌日なので2016年10月3日だからです。
もちろん彗星なんてあるわけありません。
ちなみにこの奥寺先輩とデートをしている瀧くんは、後に三葉の死亡者名簿をみているので、Aの世界です。
そして、三葉は、彗星が10月4日に接近すると知っているのに、なぜ10月2日に明日は彗星が見えるねといったのでしょうか??
それはうるう年のせいではないかと思うのです。
この物語の日付と曜日はすべて、現実とおなじものになっています。
うるう年は4年に一回きます。
それは4の倍数の年、2016年です。
2016年の2月に、29日が増えるわけです。
ここをうまく描いているのが、この描写だと思います。
2013年10月3日にいる三葉は「明日が10月4日だという気持ちで」2016年の瀧くんと入れ替わります。
しかし、瀧くんの世界ではデートの日は2016年10月3日なのです。
それはまさしく2016年は2月29日が1日増えた事で、瀧くんの2016年は1日進むのが遅いでのす。
ですから、「明日は2013年10月4日」と思ってる、2016年10月2日にいる、2013年10月3日の三葉はそのような日記を残していたのではないかと思います。
絡み合うAとBの世界
2013年10月4日秋祭り、三葉。
髪の毛を切って登場。
これはAの三葉で、失恋したことにより髪を切ったと見受けられる。
そして、オープニングのシーンへつながる。
ゆえに死ぬ、そして、Aの瀧くんに乗り移る。
そして、最後の最後でややこしくしてくれたのが、東京に行くといってBの三葉は中学生の瀧くんにあいます。
たぶん、ここで初めてBの瀧くんは描かれているように思います。
まてよ!
このシーンで赤い紐をもらっているはずなのに、奥寺先輩と初めてデートした日、瀧くんはすでに赤い紐をしていたのです。
なぜだ!
奥寺先輩とデートしているのは死亡者名簿を見ているAのはず!
でも、なぜ、Aの瀧くんが赤い糸を巻いてるんだ!
そこで!僕はもう一度、僕は考え直してみました。
・・・
そして、導き出したのは、この世界は時間軸は2つではなく、3つだった!
3つの時間軸と2013年、2016年の入り乱れる、運命のラブストーリー
だということです。
図で説明します。
という解釈なら、瀧くんの巻いてる紐がなぜ、犠牲者名簿を見ていた時から巻いていたのか納得いきます。
おまけに、こんな後付けも
たぶん、作詞の時に「前前前世」という言葉をサビに入れて欲しいという、発注があったのだと思います。
東京に行ってるシーンがとても大事です。
瀧くんはなぜ、彗星落下のことを覚えていない
瀧くんは奥寺さんや司の知っている、「彗星落下のこと」をなぜか知らないのです。
これはオープニングにつながると思うのですが、
朝が目がさめるとなぜか泣いている、そういう事が時々ある ・・・
ずっと何かを、誰かを探している
そういう気持ちにとりつかれたのは、たぶんあの日から・・・
あの日、星が降った日、それはまるで「夢」の景色のように、ただひたすらに美しい眺めだった。
そう、瀧くんは2013年10月4日に屋上で彗星をみた時からおかしくなってた。
これは、Xの時ではないかと思います。
乗り移りではないけど、夢の中に迷い、忘却していた、だから「彗星落下の話」はどんどん記憶から消えていったのではないかと思います。
そして、未来は変わっていきます。
最後に奥寺さんとの会話のナレーションで、「昔、みんなで山へいって、一人で気づいていたら寝てしまっていた」ということがあったように思うと、言っている。
Yの世界では、みんなは山へ行って、死亡者リストを見ているが、Zの世界では、死亡者リストを見たとか、女の子を探すために山へ行ったとは言ってないし、描写もされていない。
なので、普通に山へ遊びにいって、一人で寝ていたという思い出の可能性はある。
テッシーも、Yのテッシーは将来「ずっとこの町にいる」と言ってるが、Zでは東京で結婚している。
以上が、たぶんよく見てたらわかるレベルの話。
ここからは散りばめられたら未解決の謎の紹介です。
彗星がオマージュする出生の秘密
物語中盤、突然幻想的なシーンになって三葉が出生する時を映す場面があります。
彗星が日本に落ちる場面です。
このシーンは出生の様子を彗星落下でオマージュした場面だと思います。
泡の中に瀧くん登場(ここは子宮の中で瀧くん生まれる様子だと思います。)→
赤い線が→
青い線に変わり(ここで無数の精子を表現していると思います)→
赤と青に別れた彗星の青い方が日本に落ちる(着床。写真奥が赤い彗星)→
細胞分裂を繰り返し→
三葉が生まれる→
へその緒を切る(赤い糸を切る)→
瀧くんが離れていく
というシーンです。
ポイント1.
彗星は赤と青で構成され、青い方が落ちる。物語では常に赤い彗星が落下しています。
ポイント2.
へその緒で繋がっているのは瀧くん(通常はお母さん)なので、瀧くんってお母さんと何か繋がりがある???
お父さん「救えなかった・・・神社など続けたところで!」
おばあちゃん「婿養子がなにをいう!」
お父さん「僕が愛したのは二葉です、宮水神社じゃない」
お父さん「救えなかった・・・神社などを続けたところで・・・」
これって、逆にお父さんは神社を続けることで、二葉を救える可能性があると思っていたということなのか???
たたら製鉄所の存在
この飛騨の地域はたたら製鉄所というところがあり、鉄の歴史がある。
そして、雑誌に「彗星=鉄塊」の文字。
ここから考察するに、
1. 元々、鉄が有名だから、彗星は引き寄せられるように、飛騨に落ちた。
2. 過去に落ちた事によって彗星の鉄がこの地域に産業をもたらした。
マユゴロウの大火
おばあちゃん「わしらの組紐にはな、糸守千年の歴史が刻まれている。200年前、草履屋のヤマザキマユゴロウの風呂場から火が出てこの辺は丸焼けになった。お宮も古文書もみな焼けて、これが俗にいう、マユゴロウの大火。おかげで祭りの意味もわからなくなった。残ったのは形だけ。」
10月4日の祭りは何のために行われているのかわからない。
そもそもなぜ、口噛み酒の儀式は祭りの当日に行われていないのか?
その伝統を守り続けていくのが宮水の宿命。
もしかして、マユゴロウは何かを隠すために火をつけたのではないか?
山の上にご奉納される宮水の御神体
宮水の御神体はなぜ、クレーターのような地形の中にあるのか?
1200周期で太陽をまわるティアマト彗星は1200年前にこの地域に落ちています。
それによってできたのが、糸守湖。
それは700年の平安時代になる。
しかし、この山をくり抜いたような宮水の御神体の場所は明らかに彗星がそれより前に落ちた事によりできたように思える。
本編では解読できないが、その1200年前に落ちて形成されたのでは。
主題歌より前(2013年)前(700年糸守湖)前(期限全・御神体)に繋がるのか?
御神体の周りの水「ここから先はかくりょう?あの世のこと。しが?(たぶんこの世)に戻るには、自分の大切にしているものを引き換えにしないといけない。」というエリア。
こっちの世界に戻る為には、大事な物を置いてこないといけないらしい。
それは「あんたらの半分」である。
たぶんそれはそれが口噛み酒であり、「記憶」のことでもあると思う。
口噛み酒
世界最古の酒らしい。
米を噛んで、吐き出して放置したら、発酵して酒になるとのこと。
ところで、四葉の口噛み酒はどこへ??
ちなみに、終盤、お父さんや、おばあちゃんが「かたわれ時」でもないのに、瀧くんの姿を感じたのは、口噛み酒を飲んだからだと思う。
今までと同じ入れ替わりではないということ。
黄昏時・誰そ彼時
夕方、昼でも夜でもない時間。
世界の輪郭がぼやけて、人ならざるものに出会うかもしれない時間。
これを糸守の方言では「かたわれ時」と言われている。
おばあちゃん世代は使い、四葉もこの言葉を使う。
山積みにされた本はなぜ?
瀧くんの家には山積みにされた本が、いろんなところに多数置かれています。
これはなぜか?
彗星見物にいく、2013年の食卓でお父さんと食事をしている風景とは違うリビングのようにも見ます。
引っ越しが行われた可能性がある。
そもそも!お母さんがいないのはなぜ???
むすびとは?
土地の氏神様を古い言葉で「むすび」と呼ぶ。糸をつなげる事も「むすび」、人をつなげる事も「むすび」、時間が流れる事も「むすび」、全部神様の力。
自分らの作る組紐も、神様の技、時間の流れそのものを表している。
寄り集まって形を作り、ねじれて絡まって、時には戻って、とぎれ、またつながり、それが「むすび」、それが「時間」。
水でも、米でも、酒でも、人の体にはいったもんが、魂と結びつく事もまた「むすび」。
そして、ご奉納は神様と人間をつなぐ大切なしきたり。
まあ、これはそのまま、でしょう。
宮水家の力
おばあちゃん「わしも少女の頃、不思議な夢をみとった覚えがある、夢で誰になっとんたんか今では記憶は消えている、夢は目覚めればいつかは消える、わしにもあんたの母さんにもそんな時期があったで」
三葉「宮水の人たちのその夢って全部今日のためにあったのかもしれない」
お父さん「妄言は宮水の血筋か・・・三葉・・・いやお前は誰だ」
やはり、お父さんは何かを知っている。
犠牲者名簿の謎
2016年に、瀧くんは三葉を探しに、飛騨へ。
2013年10月4日、彗星は落ちる。犠牲者名簿に『宮水一葉(82)』『宮水三葉(17)』『宮水四葉(9)』。
しかし、お父さんの名前「宮水としき」の名前はない。
ハリネズミの正体
物語の中でところどころでハリネズミが描かれています。数えただけで8回。何??
お母さんの謎
瀧くんと三葉にはあまりにも共通点がなさすぎます。
ですので、もっと根本的な共通点がいるはずです。
そこに二人のお母さんというのは非常に重要なポイントだと思います。
3年という謎
なぜ、3年という時間差を開けたのか?
1年でもうるう年のトリックはできたはず。
むしろ3年というのは、あとで紹介する非常にツッコミどころの多くなるリスキーな数字である。
糸守と糸森
実は昔、そんな昔じゃない時代、糸守は糸森という名前で表現されていたようだ。
この理由なんかもまったくわからない。
宮水家の呪い?
宮水家の歴代の写真が映されるのだが、なぜか、一番左の初代?しか、夫婦で写っていない。
四葉の存在
母親の存在と同時に四葉の存在もかなり重要に思う。
なぜ、彼女は8歳も離れた設定で描かれていたのか?
そして、四葉の口噛み酒はいったいどうなろうとしているのか?
サービスショット
さすがに、つっこみどころ!もありますね
2013年と2016年の入れ替わりが行われていますね。
でもね・・・さすがに3年の違いはでかい。
三葉が瀧くんの携帯を触った時に、「アイホン7やん!ありえへん!」ってなったと思う。
逆もしかり。
まずロックが解除できない。
これはたぶん、田舎と東京ということでカバーしているのかと思うが、さすがに、日付を見て「ここ2016年やん!」ってまずなると思うけどね。
感想・まとめ
「君の名」はとても面白いですね。
これだけ、映画で燃えたのは初めてです。
圧倒的な見せ方のトリックにやられました。
俯瞰で見てもおもしろいし。
そして、世の中には三葉と瀧くんは同級生と思っている幸せな人もいるんだろう。
これ以上見ても、映画の中からは拾えなさそうだし、これ以上はわからんやろって謎が多すぎるので諦めてアウトプットです。
「君の名は」おもしろいです。
小説ではどんな描き方がされているのだろうか??
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秒速5センチメートル。
後半は山崎まさよしのプロモーションビデオでした。
新海さんは空や星がほんと好きなんですね。
動いた心は0センチメートルでした。